こんにちは。
埼玉県草加市、東京都足立区を中心に仕事をしている石材店、篠原石材の篠原匠です。
少し前になりますが、足立区の寺院墓地で新しくお墓を建てましたのでその様子をご紹介します。
お父様が亡くなり、一周忌のご納骨に向けてお墓を建てることになりご依頼を頂きました。
施工の様子
もともとは更地の区画でした。
まずは地面を掘削して、基礎コンクリートを打ちます。
土を掘って埋まっていた石なども取り除いて、砕石を入れます。
砕石の上をランマーという機械で転圧して地盤を締めます。
こうすることでお墓を建てた後の傾きや沈下を抑えることができます。
転圧が終わったら鉄筋を組んで生コンクリートを流し込みます。
しっかりと固まってコンクリートに強度が出てから石の据付を始めます。
外柵部分はモルタルを使用して据え付けます。
モルタルが石と石の隙間にしっかりと入り込んで固まるようにあらかじめ「荒らし加工」をして表面を凸凹にしてあります。
荒らし加工についての詳細は関連記事をご覧ください。
2020/06/23 大切な荒らし加工、篠原石材ではもうひと手間
2020/04/25 荒らし加工の力、恐るべし
2018/06/06 据付けの下準備をしました(荒らし)
上下、左右ともに「荒らし加工」をして、隣の石や下の基礎コンクリートと固定されるようにします。
隣の石とはかすがいで連結して、隙間には柔らかく練ったモルタル(注ぎトロ)を流し入れます。
かすがいで連結できない石同士はL字のステンレス金具を使ってつなぎます。
縦長の形の塔婆立は風の影響を受けやすいので、強風や揺れによる倒壊対策を施す必要があります。
塔婆立の柱とその下の石には穴をあけて、ステンレスの芯棒でつなぎます。
穴とステンレスの芯棒の隙間にはエポキシ系のがっちり固まるタイプのボンドを充填して固めます。
下の写真は塔婆立の下の石にボンドを入れて芯棒を立てたところです。
この上に塔婆立の柱をのせます。
お石塔の下の下段(芝台)は耐震ボンドで接着します。
ちょっとしかついていないように見えますが、まだ柔らかい状態なので石を置くとブニューっと結構広がっていきます。
四つ石を使うところでは石に穴をあけて、アンカーボルトを打ち込んでL字のステンレス金具でつなぎます。
お石塔をのせる前にカロートの中をきれいに掃除して化粧砂利をまきます。
各段のL字金具もよく見えます。
お石塔の部分はいつも通り地震用免震ゲルの「泰震」を使って据え付けます。
弊社ではこの特許を取得している「泰震」を使った耐震施工を標準で行っています。
泰震を四つ角に置き、仮据えをして水平や位置を確認します。
仮据えが終わったら一度石を持ち上げて、シリコーン系の耐震ボンドでしっかりと接着します。
据付が終わったら周りに養生テープを貼って、目地部分にも耐震ボンドを充填して仕上げます。
ちなみにこのパッカ型と呼ばれる形は水鉢の部分を取り外して納骨をします。
上の写真は水鉢を外してある状態です。
目地が終わったら数日置いて、ボンドがしっかり固まってからきれいに掃除します。
香炉、花立を配置して完成です。
開眼とご納骨はまだ少し先ですので、その前にもう一度お掃除をして当日を迎えます。
この度は御縁を頂きありがとうございました。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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