こんにちは。
埼玉県草加市、東京都足立区を中心に仕事をしている石材店、篠原石材の篠原匠です。
お子さんが女の子だけの時によく見られるお墓の後継ぎ問題について、前回の続きです。
前回記事:2018/12/04 お墓の承継について ~女の子だとお墓が継げない?その1~
今回は前回紹介したケースとは異なるケースと解決策をご紹介します。
<例2>夫が実家のお墓を承継していない場合
■状況
・ご主人が実家のお墓を承継していない。(次男、三男などである場合が多い)
・奥様に男性の兄弟がいない、もしくは一人っ子
この場合、ご主人は継ぐお墓がないので、俗にいう「分家初代」としてお墓を建てることになります。
(お墓以外の選択肢ももちろんありますが、単純化するためお墓を建てることを前提にします)
ただ、奥様の実家のお墓も他に継ぐ人がいないので、奥様が継ぐことができます。
継がない場合には将来的にお墓は解体して、墓地を返還する必要が出てきます。
そこで、こういった場合は奥様の実家のお墓をご主人が承継する形にするという方法があります。
※この方法がとれるかどうかは墓地や地域によって異なりますので、墓地管理者に確認が必要です。
■具体的にどうするかというと
・ご主人の姓と奥様の旧姓をお墓に刻む
(奥様の実家のお墓なので奥様の旧姓が刻んであるので、文字を刻み直すことになる場合が多いです)
刻み直しも絶対必要というわけではないですが、行うことがほとんどです。
刻み直す際は、竿石正面には宗派のお題目(南無阿彌陀佛など)を刻むか、「先祖代々」のような文言を刻むことが多いです。
この場合は名字は別の場所に刻むことになります。
お墓については、他に改めてすることはないように思います。
もちろんこれを機にお墓を建て直したり、お石塔を新しい石にしたり、墓誌を入れたりといった改修を行うこともよくあります。
流れを図で描くとこんな感じです。
■メリット
この方法を採ると双方にメリットがあります。
<奥様のご両親からすると>
・お墓を継ぐ人が出来た
・自分の代で片付けようと思っていた場合、墓所の解体整地費用がいらなくなった
・別に永代供養墓や納骨堂を求めようと思っていた場合、その費用がいらなくなった
<ご主人からすると>
・自分でお墓を建てなくても自分が入るお墓を得られた
・墓地を求めなくて良いので、永代使用料を払わなくてもよくなった
どちらにとってもメリットは十分あると思います。
経済的な部分でいうと、双方それぞれかかるはずだったお金でお墓を建て直したり、文字を刻み直したりといったことができるようになります。
まとめ
二回に分けて、お墓の後継ぎ問題について解決策をご紹介しました。
もしご紹介したパターンにあたる方がいらっしゃれば、一度お寺の住職や墓地の管理者にご相談をしてみると良いと思います。
お寺の住職に直接聞きづらいというような場合は、石材店に相談してみるのが良いでしょう。
その地域での実績がある石材店であれば、各寺院の情報を持っていることが多くあります。
特に直系でない方が承継できるかは、その墓地によって異なりますので、墓地の管理者に相談が必要です。
墓じまいが多くなっている昨今、墓地の側からしてもお墓を持ってくれる人は大切にしたいとの思いから、こういう場合でも承継を許可することが多くなってきていると思います。
(あくまで当社の仕事をしている地域や寺院での感覚です。地方や宗派によっては状況は異なると思います。念のため。)
最後までご覧いただきありがとうございました。
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