こんにちは。
埼玉県草加市、東京都足立区を中心に仕事をしている石材店、篠原石材の篠原匠です。
少し時間があったので、ゆくゆく使いたい石の下準備として石を小割しました。
石の小割って?
石というとよく見る身近なものではあると思いますが、意外とどんな風に採られているかは知られていないような気がします。
今回はそのあたりからご紹介していきたいと思います。
まず、石は採石場という山のような場所で採っており、多くの石は岩盤となっているところから切り出しています。
玉石の状態で採れる石もありますが、日本で墓石として使われる石の多くは写真のように岩盤から切り出されています。
その採石場の様子がこちらです。
見えづらいですが、右の写真の赤丸で囲んだ中に作業をしている人が立っています。
そう見るとこの場所の大きさや採れる石の大きさがとんでもなく大きいということがわかると思います。
ここから採った状態の石では大きすぎますので、運搬や加工がしやすいようにまずは採石場である程度の大きさまで小割してから運搬、加工されます。
ちなみに今回紹介するのは、当社の資材置き場にストックしてあった石(50センチ角の石)をさらに小さく割る作業ですので、採石場の写真を見た後ではかなりスケールダウンしてしまいますが、やっていることはわかりやすいとは思います(^^;)
どうやって割るの?
石には石目といって割れやすい方向があります。
この目に沿って割る場合は、適切な場所をうまく叩いていけば割れるのですが、今回は違う向きに割りたかったのでそれに合った道具を使って割ります。
その道具というのが石材用のドリルと「せり矢」という道具です。
せり矢は真ん中がくさびのようになっていて、打ち込むたび少しずつ赤で囲んだ部分が左右に開いていくつくりになっています。
まずはドリルで穴を開けて、その穴にせり矢を打ち込んでいきます。
打ち込む力が伝わってだんだんと石が開いてきて、ヒビが入ってきます。
そしてパカッと二つに割れます。
その様子がこちらです。
思っていたところでうまく割れました。
今回は出来るだけまっすぐに割りたかったので、上下両方から多めに穴を開けておきました。
動画にするとあっさり割れたように見えてしまいますが、実際は穴を開けるのに結構時間がかかっています。
大きい石を割る場合でも理屈としては同じように割っています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回はお墓の施工とは直接関係はありませんが、石の加工という面から石の小割についてご紹介しました。
石が割れる瞬間は何度やっても気持ちの良いものです。
以前4、5メートルくらいある石を割っているのを見たことがありますが、離れたところでもヒビが入るピシッピシッという音が聞こえてきて、パカッと割れたときにはそのダイナミズムに感動しました。
石割は石材関係のイベントなどでは一般の方向けにも行うこともあるようです。
石の持つ魅力や石の硬さを知っていただくにはとても良い体験だと思いますので、一般の方にもぜひやっていただく機会を設けられればいいなと思っています。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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