こんにちは。
埼玉県草加市、東京都足立区を中心に仕事をしている石材店、篠原石材の篠原匠です。
今日は雨で現場に出られなかったこともあり、道具を直す「道具焼き」を行いました。
今では石工の道具はタンガロイなどの硬い金属を刃先に使用していますが、昔は主に鉄で石を加工していました。
鉄の道具だと、石を叩いているうちに先が丸くなったり欠けたりしてきます。
そこで、そういった道具をもう一度焼いて、直す道具焼きを行います。
これが鉄のノミです。
比較的柔らかい石の加工に使ったり、仕上げに使ったりします。
このノミを叩いて直すのですが、このまま叩いても何も変わりませんので、火で熱して柔らかくしてから叩いていきます。
そうして柔らかくなったものがこちら。
先が赤くなっているのがわかると思います。
それを叩いて形を作っていきます。
最後に水につけて「焼きを入れる」作業をします。
この具合によって出来上がりの硬さが変わってきます。
昔の職人は仕事をするため、毎日のようにこの作業をしていたそうですが、今では道具焼きをする機会が多くなく、私もなかなか思った通りの形にできません。
また、焼きを入れる具合も見極めが難しく、柔らかく仕上がってしまって、いざ石を叩いてみたらすぐに丸くなってしまったりします。
このあたりは経験を積まないとなかなか思った通りにはいかないようなので、一回一回何かを得られるように頑張っています。
良い仕事をするには良い道具が必要だと思いますので、道具の手入れや使い方についても少しずつ上達していければと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。
篠原石材工業有限会社