こんにちは。
埼玉県草加市、東京都足立区を中心に仕事をしている石材店、篠原石材の篠原匠です。
新緑がまぶしい季節になってきました。
先日、草加市のお隣、東京都足立区の寺院墓地でお墓を建て直しました。
お石塔は10年ほど前に直してあったお墓ですが、この度外柵とカロート部分も直すことになりました。
あわせてお石塔部分のクリーニングも行い、新しいお墓のようになりました。
施工前の写真はこちら。
お墓全体がやや後ろに傾き、外柵も汚れが溜まっていたり目地が落ちたりして古い印象になってしまっています。
一番は真ん中に草が茂っていて、コンクリートの平板が浮いてしまっていました。
植栽は完成当初は良いのですが、あっという間に根が張って手に負えなくなってしまいます。
完成後はこちら。
間口三尺(約90cm)、奥行き六尺(約180cm)と縦長の敷地ですので、お石塔の前は低めの階段とお参りしやすいスペースを設けています。
三尺の間口でぐるっと柵で囲う形にすると圧迫感が出て狭く見えてしまうので、オープンな形にすることが多いです。
ちなみに新しい外柵は茨城県産の稲田石を使いました。
お石塔は同じく茨城県産の真壁小目石でしたので、関東ではよくある安心感のある組み合わせです。
施工の様子
お石塔は同じものを使いますので、慎重に解体して運び出します。
十年ほど前の施工なので、耐震ボンドがしっかり付いていて外すのに苦労しました。
外柵部分も外して、コンクリートを打つため地面を掘削します。
砕石を敷き詰めて転圧した後鉄筋を組んでコンクリートを流し入れます。
しっかり固まるまで待ってから石の据付を行います。
一段目を据え終えたところです。
合口(石と石の接合面)はあらかじめ荒していますので、凸凹にモルタルが入ってずれに強くなります。
縦の合口にはかすがいに加えて注ぎトロ(柔らかく練ったモルタル)を流し込んでいますので、がっちり固定されます。
二段目の石も下と横面は荒して、縦の合口には同じように注ぎトロをしています。
完成後上面が見えますので、かすがいではなく石に穴を開けてアンカーボルトを打ち込んで、L字金具で固定します。
L字金具は翌日以降、モルタルが固まってからアンカーボルトで締めます。
据付直後だと締めた力で動いてしまう可能性があるので、しっかり固まってからです。
この上の芝台もアンカーボルトとL字金具で補強します。
お石塔を据え付ける前にカロートの中に化粧砂利をまいておきます。
お石塔は地震対策として、地震用免震ゲルの「泰震」を敷いて耐震ボンドで接着します。
据付後には目地部分にも耐震ボンドをたっぷり充填して仕上げます。
最後に香炉と花立を置いて完成です。
今回の工事で外柵もきれいになって新しいお墓に生まれ変わりました。
地震対策も行いましたので、安心して長く受け継いでいただけると思います。
お引渡し前にお施主様にも見に来ていただいて、きれいになったお墓を見てお喜びいただきました。
直前にもう一度全体を掃除してお引渡しとなります。
この度は御縁を頂きありがとうございました。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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