こんにちは。
埼玉県草加市、東京都足立区を中心に仕事をしている石材店、篠原石材の篠原匠です。
足立区の寺院墓地にて、五輪塔と角柱型のお石塔を建て直した工事をご紹介しています。
すでに「解体編」と「クリーニング編」として、石の据付前の工事についてご紹介しました。
2020/07/04 東京都足立区で先祖供養の五輪塔を建立しました(解体編)
2020/07/11 東京都足立区で先祖供養の五輪塔を建立しました(クリーニング編)
今回は、いよいよ石の据付~完成になります。
カロートと受石の据付
まずは土を掘削したところにカロート(納骨室)と受石を据え付けます。
土や砕石の上に重さのある石を据えると、その重さで沈んだり傾いたりしてしまいます。
それを防ぐために固い基礎コンクリートの上に受石を据えて、その上に石を据えます。
受石が固まったら周りを埋め戻します。
埋め戻した部分はモルタルを打設するので、砕石を均して締めておきます。
砕石の上にモルタルを打設します。
この上には最後に化粧砂利をまきますが、化粧砂利の下を土ではなくモルタルにしておくことで、砂利が沈まず、雑草の発生も抑止します。
ここまでは完成後に見えなくなる部分ですが、受石の据付はもちろん、埋戻し、モルタルの打設など、手間がかかるところでした。
普段のお墓工事でもそうですが、見えなくなる部分にしっかり手間をかけておかないと、見える部分がどんなに立派でも、建てた時の状態が長続きしません。
五輪塔とお石塔の据付
いよいよ五輪塔とお石塔を据え付けていきますが、ここでも焦らず、時間をかけて段階を分けて据え付けました。
一度に石を重ねると下の石にそれだけ重みが加わり水平が狂う可能性も上がりますし、作業中に据えた石を動かしてしまっては元も子もありません。
(時間的には一日で据え終えられる量なので、スピードしか考えていない業者では一日で終えてしまうかもしれませんが、当社は精度最優先ですので、しっかり時間をかけます)
前置きが長くなりましたが、工事の様子です。
芝台の据付前にカロート後部にはあらかじめ化粧砂利をまいておきます。
地震用免震ゲルの「泰震」を敷いて、仮据えをして、水平を確認・調整して、耐震ボンドを入れて石を据え付けます。
拝石と墓誌台も据え付ます。
一日目はここまで。
二日目も同様に地震用免震ゲル「泰震」と耐震ボンドで据え付けていきます。
据付後、目地部分にも耐震ボンドを充填して各段を仕上げていきます。
二日目はここまで。
角柱型のお石塔は建ち上がりました。
三日目で据付完了です。
五輪塔の各石の上下には凸凹のほぞ加工をして、ずれを防止します。
加えて地震対策のブチルゴムというものを入れて据え付けます。
このブチルゴムはガッチリとは固まらず、振動を吸収する性質です。
水鉢と香炉を配置してお石塔部分の完成です。
最後に全体を掃除して、モルタルを打った上に化粧砂利をまいて完成です。
まとめ
「解体編」「クリーニング編」「建墓編」と三回に分けて、工事の様子をご紹介しました。
工事としては、外柵をそのまま残すということで、場所の制約などがあり大変な部分がありました。
土の掘削など手作業で行う部分が多く時間もかかりましたが、その分しっかりと手間をかけて各工程を仕上げることが出来ました。
石はすべて国内加工の真壁小目石(長寿の石)を使用したので、各所の加工精度はもちろん、見た目にも明るく、大変立派な墓所になりました。
供養のための五輪塔も建ち、ご先祖様もお喜びなのではないでしょうか。
お施主様にもご満足いただければ嬉しく思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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