こんにちは。
埼玉県草加市、東京都足立区を中心に仕事をしている石材店、篠原石材の篠原匠です。
先日、東京都足立区にあるお墓の据え直しの工事を行いました。
こちらは施工前のお墓ですが、石もまだまだきれいで、特に傾いているわけでもなく一見問題ないように見えるのですが・・・
実は木の根っこが石の間に入って、お石塔全体がやや浮いてしまっています。
また、根っこが外柵の石を押して動いてしまっています。
石を動かす木と聞くと、どんな大きな木かと思われるかもしれませんが、実際に生えていた木はこちら。
一回伸びてきたところを切ってはいますが、外に出ている部分は見ての通り細い木です。
塔婆立てとお石塔にあったほんのちょっとのすき間から生えていました。
その根っこが石を動かしながら、石と石の間を縫って伸びています。
最初は細い根でもすき間を見つけると、そこから伸びてどんどん太くなってきます。
根っこを完全に取るため、一旦お石塔と外柵の石を外して据え直しを行うこととなりました。
数十年前に建てたお墓なので、お石塔は接着剤などは使わずガタ止めがしてあるくらいで、外柵も注ぎトロはしてあったものの木の力ですでに動いていました。
※今回据え直す際には耐震ボンドで接着してお墓が長持ちするようにします。
また、目地部分にもセメントに比べて劣化しにくい耐震ボンドを充填して仕上げます。
また、目地部分にもセメントに比べて劣化しにくい耐震ボンドを充填して仕上げます。
すべて石を外し終わって、根っこを取り除いた写真がこちらです。
石も根っこきれいに外れましたが、石が置いてあった黒い跡がくっきり見えます。
これは水アカで、見た目が良くないだけでなく、据え直す際に接着剤の性能が落ちる可能性もあるので、専用の道具を使って除去していきます。
その様子と据え直しの作業についてはまた次回、ご紹介させていただきます。