お墓はなぜ石で作るのか

こんにちは。
埼玉県草加市、東京都足立区を中心に仕事をしている石材店、篠原石材の篠原匠です。

 

このブログを読んでいただいている方は、お墓を建てたい、お墓について知りたいなど、
何らかの形でお墓に関わっている方が多いと思います。

 

お墓と聞くと石でできた縦長(和型)の石塔を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
それくらい日本ではお墓のイメージが一般化されていると思います。

 

そんなお墓に関する素朴な疑問ですが、お墓ってなぜ石でできているのでしょうか。
お墓参りに行ったときや実際にお墓を建てたときに気にされた方はあまりいらっしゃらないと思います。

 

ということで、今回はお墓が石でできている理由についてご紹介します。

 

お墓自体、かなり前の時代から作られているものですので、その由来については諸説あります。
その中でも一番古そうな理由は日本最古の歴史書である「古事記」にあります。

 

日本列島を創ったとされるイザナギノミコトとイザナミノミコトという男女の神様がいて、女の神様であるイザナミが亡くなった際にその亡骸を黄泉の国に運び入れました。
その後、イザナギが亡くなったイザナミに会いに黄泉の国へ行くと、黄泉の国に残るよう懇願され追われてしまいます。
なんとか逃げ切り、現世と黄泉の国との境がなかったところに大きな千引岩(ちびきいわ)で蓋をしました。

 

この千引岩がお墓の元となったのではないかとされています。

 

また、もう少し現実的な観点からは衛生的な理由が考えられます。

 

昔は遺体は火葬せずそのまま埋葬していたので、掘って埋めるだけでは他の動物に荒らされてしまうことがありました。
そこで遺体を荒らされないように、埋めた上に石を置いていたとされています。

 

なぜ他のものではなく石が置かれていたかというと、他の動物が簡単に移動できず、長い間その状態が保たれ、比較的手に入りやすいものである必要があったためです。
この点で石は重く、耐久性にも優れていたので打ってつけの素材だったのでしょう。

 

歴史的に見ると上のような由来でお墓が石で造られるようになったわけですが、他の素材がたくさんある現代でも石のお墓が当然のように引き継がれています。
その理由としては、やはり古くから石には霊が宿ると考えられるなど、石には神秘性があるからでしょう。
また、先祖から子孫へ大切に受け継ぐお墓には石の永続性が適しているのだと思います。

 

お墓が石でできている理由についてご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。

今度お墓参りに行く際は、そんなことを墓石の前で感じていただければと思います。

そしてご先祖様に手を合わせ、お墓を大切にしていただければ石屋として大変うれしく感じます。

 
最後までご覧いただきありがとうございました。

篠原石材工業有限会社

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